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街の喧騒から離れ、仕事帰りの私はとあるビルの地下へと向かった。その先には、人知れず潜んでいたくすぐりサロン「エクスキュージョン」がひっそりと佇んでいた。

店内に足を踏み入れると、淡い照明と微かに香るラベンダーの香りが漂い、緊張をほぐされた。控えめなカウンターの向こう側に、端正な顔立ちの女性が立っていた。

私は思い切って口を開いた。「私を……すごくくすぐってください」

すると彼女はにこやかに答えた。「かしこまりました。ご希望に応じます」

薄暗いブースに案内されると、私は厚手のローブをまとった。すると彼女が私の耳元で囁いた。「準備はよろしいですか？」

私はかすかに頷いた。

すると、彼女の指先が私の足の裏から忍び寄り、かかとを追いかけ始めた。柔らかな感触がくすぐったくなり、思わず笑い声が漏れた。次第に指先の動きは激しくなり、私を容赦なくくすぐり始めた。

腰のあたり、脇の下、耳の後ろ。彼女の指先は、私のくすぐりポイントを巧みに刺激していった。私は笑い転げ、涙が頬を伝った。

しかし、時間が経つにつれ、くすぐりが激しさを増すあまり、呼吸が苦しくなってきた。彼女は私の反応を見て、少しの間休憩を取った。私は息を整えながら、これ以上の刺激に耐えられるかどうか自問した。

再び施術が始まると、くすぐりはさらにエスカレートした。彼女の手だけでなく、足首のサポーターからもくすぐり棒が伸び、私を全身から襲い始めた。私はもがき苦しみ、助けを求めたが、彼女の顔は冷淡だった。

私は後悔した。こんなことになるなんて夢にも思っていなかった。くすぐりの愉しみは、その瞬間的な快感のみならず、その後の余韻にあるはずなのに、ここまで激しくなるとそれは苦痛でしかなかった。

ついに私は限界に達した。もう耐えられない、と訴えたが、彼女は聞く耳を持たなかった。無表情のままくすぐりは続き、私は絶望に打ちひしがれた。

施術がようやく終わったとき、私は疲労困憊していた。彼女は私にタオルと水を差し出し、冷たく言った。「これでよろしいでしょうか？」

私は頷く気力もなかった。立ち上がってよろめきながら店を出た。

あの日から、くすぐりは私にとって恐怖の対象となった。あのサロンで受けた激痛は忘れられず、くすぐりの刺激を受けるたびに、あの恐ろしい体験がフラッシュバックするようになった。

あれほど私が懇願した「激しくくすぐってください」という言葉は、私にとって永遠のトラウマとなった。