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## 禁断の夜風

真夜中の帳が下り、東京の街はネオンの海に沈んでいた。高層ビルの隙間からは、冷たい夜風が吹き抜け、アスファルトの熱を吸い取っていく。そんな夜、僕、健太は、いつもと変わらずスマートフォンを握りしめていた。マッチングアプリ、SNS…それらは僕にとって、退屈な日常を彩るための、秘密の遊園地だった。

「今夜は、誰と繋がれるだろう？」

指先で画面を滑らせる。スワイプ、スワイプ。そこに映し出されるのは、加工された笑顔、作り上げられたプロフィール。しかし、その向こう側には、きっと僕と同じように、何かを求めている誰かがいるはずだ。

最初に「いいね」をくれたのは、ちなつさん。プロフィール写真には、ふっくらとした胸元を強調したワンピース姿の女性が写っていた。メッセージを送ると、すぐに返信が来る。「今、一人で飲んでるんです。もしよかったら、来ませんか？」その誘いに、僕の心臓は早鐘を打った。

「ちなつさん…専業主婦、か。どんな人なんだろう？」

彼女からのメッセージには、どこか余裕と、そして隠しきれない退屈さが滲んでいた。その退屈さが、僕の好奇心を掻き立てた。彼女の住む、少し閑静な住宅街へと向かう。インターホンを鳴らすと、ドアが開き、そこに立っていたのは、写真で見た以上に豊満な胸を抱えた、小柄な女性だった。

「いらっしゃい。ちなつです。」

彼女の声は、想像していたよりも甘く、それでいてどこか儚げだった。リビングに通されると、そこにはワインボトルと、彼女の好みであろう、少し大人びた雰囲気のインテリアが並んでいた。

「夫は出張で、しばらく帰ってこないんです。」

ちなつさんは、そう言いながら、僕の隣に腰を下ろした。彼女の身体から放たれる、甘い香りが僕の鼻腔をくすぐる。話をするうちに、彼女の胸元が、少しずつ僕の方へと傾いていくのが分かった。そして、その視線は、僕の顔ではなく、もっと下の方へと向けられている。

「…この、ブラウス、綺麗ですね。」

彼女の指先が、僕のシャツに触れる。その指先は、驚くほど柔らかかった。

「ありがとう…ちなつさんも、その…」

言葉に詰まった僕に、ちなつさんは微笑む。その微笑みは、どこか挑発的で、そして、誘うようだった。彼女の視線は、僕の顔から、さらに大胆に、服の隙間へと注がれる。

「…ちょっと、暑いんです、私。」

そう言って、ちなつさんは、自分のブラウスのボタンを一つ、また一つと外していく。露わになる、ふっくらとした谷間。そこには、想像以上に濃い色をした乳輪が、妖しく輝いていた。

「…すごく、綺麗ですね。」

思わず漏れた僕の言葉に、ちなつさんは嬉しそうに頷いた。そして、彼女は僕の顔にそっと手を添え、そのまま、僕の唇へと顔を寄せた。

翌日、僕は「佳乃さん」と会う約束をしていた。共働き妻、というプロフィールに惹かれた。都会の喧騒から少し離れた、おしゃれなカフェ。そこに現れた佳乃さんは、すらりとした長身で、知的な雰囲気を持つ女性だった。

「健太さん？はじめまして。」

彼女の声は、落ち着いた響きを持っていた。頼んだコーヒーを一口飲むと、彼女はすっと背筋を伸ばした。

「最近、夫の仕事が忙しくて、あまりゆっくり話す時間もなくて。」

彼女の言葉には、どこか寂しさが滲んでいた。窓の外では、人々が行き交っている。そんな中で、彼女は僕にだけ、特別な笑顔を見せた。

「健太さんは、どんな女性がお好みですか？」

その質問に、僕は戸惑いながらも、正直に答えた。

「…スタイルが良い方、ですかね。」

佳乃さんは、少しいたずらっぽく微笑んだ。

「ふふ、そうですか。」

そして、彼女は、テーブルの下で、そっと自分の靴を脱いだ。そして、そのまま、自分の脚を組んだ。すらりとした脚は、きれいに伸びており、その先には、すらっとした足首が見えた。

「私、結構、足が綺麗だって言われるんです。」

彼女は、そう言って、自分の膝を軽く叩いた。その動作は、何気ないようでいて、どこか、僕の視線を意識しているようだった。

「…確かに、綺麗ですね。」

僕がそう答えると、佳乃さんは、さらに脚を組み替え、その美しい曲線をもっと強調するように座った。彼女のスカートの裾が、少しだけ、膝から滑り落ちる。その下に見えたのは、健康的で、しかし、どこか艶めかしい、形の良い尻だった。

「…ありがとう。」

彼女は、僕の視線に気づいたかのように、小さく頷いた。そして、彼女の視線は、僕の顔へと戻ってくる。その瞳には、先ほどとは違う、隠しきれない熱が宿っていた。

週末、僕は「夏菜さん」と会うことになっていた。女子大生、というプロフィール。一体どんな子なんだろう、と期待に胸を膨らませていた。待ち合わせ場所は、若者で賑わうショッピングモール。そこに現れた夏菜さんは、まさにイメージ通りの、元気で明るい雰囲気の女の子だった。

「健太さん！お待たせ〜！」

彼女の笑顔は、太陽のように眩しかった。一緒にショッピングをしながら、彼女は次々と話題を振りまき、僕を飽きさせなかった。

「あ、これ、新しいアクセサリー、可愛くない？」

彼女は、キラキラしたイヤリングを指差した。その横顔は、とても楽しそうだった。

「うん、似合いそうだね。」

僕がそう答えると、夏菜さんは、少し照れたように笑った。

「ふふ、ありがと。でも、私、結構、色んな男の子と遊んじゃうタイプなんだよね。」

彼女は、そう言いながら、悪戯っぽく笑った。その言葉に、僕は少しドキッとした。

「え、そうなの？」

「うん、だって、人生楽しまなきゃ損じゃん？もし、健太さんも、そういうの、平気だったら、もっと色々、できちゃうかも？」

彼女は、そう言って、僕の顔をじっと見つめた。その瞳には、隠しきれない好奇心と、そして、少しばかりの挑発的な光が宿っていた。

「…うーん、どうかな。」

僕がそう答えると、夏菜さんは、くすくすと笑った。

「ま、いっか！とりあえず、今日は、この後、どっか行こっか！」

彼女の提案に、僕は、抗うことができなかった。

そして、最後は「真理恵さん」。彼女との約束は、平日の夜だった。仕事帰りの、少し疲れた僕。彼女の住む、駅前のマンションへと向かう。ドアを開けてくれた真理恵さんは、思っていたよりも、ずっと派手な印象の女性だった。

「こっち、どうぞ。」

彼女の声は、少しハスキーで、色っぽい響きを持っていた。部屋に入ると、そこには、彼女の個性を反映したかのような、ゴージャスなソファと、間接照明が設置されていた。

「ちょうど、新しい下着、届いたんです。」

真理恵さんは、そう言いながら、僕をソファへと案内した。そして、彼女は、僕の目の前で、さりげなく、しかし、大胆に、自分の服に手をかけた。

「これ、可愛いでしょう？」

彼女が取り出したのは、透け感のある、レースがあしらわれた、鮮やかな色の下着だった。

「…すごく、似合いそうだね。」

僕の言葉に、真理恵さんは、満足そうに頷いた。そして、彼女は、僕の視線を受け止めるように、ゆっくりと、その下着を身につけ始めた。その姿は、まるで、熟練のダンサーのようだった。

「どう？似合ってる？」

彼女は、僕に問いかける。その声には、自信と、そして、期待が入り混じっていた。僕は、ただ、言葉を失い、彼女の姿を見つめることしかできなかった。

その夜、僕は、それぞれ異なる個性を持つ、4人の女性と、それぞれ異なる時間を過ごした。ちなつさんの、豊満な胸と、大胆な誘惑。佳乃さんの、すらりとした脚と、隠された色気。夏菜さんの、天真爛漫な笑顔と、隠しきれない奔放さ。真理恵さんの、派手な下着と、自信に満ちた瞳。

彼女たちの声、香り、そして、肌の温もり。それは、僕にとって、日常の退屈を忘れさせてくれる、禁断の蜜の味だった。

夜風が、窓ガラスを叩く。部屋には、まだ、彼女たちの残香が漂っているようだった。僕は、スマートフォンを手に取る。画面には、無数のメッセージと、「いいね」の通知。

「次、誰と繋がろうかな。」

僕の、終わりのない夜の遊園地は、まだ始まったばかりだった。そして、その遊園地の向こう側には、さらに刺激的で、さらに甘美な、未知の世界が広がっているのだろう。僕の指先は、それを探すかのように、静かに、画面の上を滑っていた。