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## 午前7時の勃起と、それから始まる一日

ショウは目覚めた。正確には、勃起によって目覚めた。毎朝のことだから、もはや驚きはしない。むしろ、あの独特の圧迫感と、じんわりと広がる熱によって、脳が「ああ、今日も一日が始まったな」と認識する。

時計の針は7時を指している。カーテンの隙間から差し込む薄暗い光の中で、ショウは布団の中で自分の体を凝視する。予想通り、逞しく勃起したペニスは、寝間着の上からでもその存在感を主張している。

ため息をつくと、同時に身体が勝手に動き出す。反射的に手を伸ばし、布団の中でそれを優しく撫でる。そして、いつものように、至福の快楽に浸る。それは短い時間、5分もかからないだろう。しかし、その5分間はショウにとって、一日を始めるための不可欠な儀式のようなものだった。

「はぁ……、すっきりした。」

射精後の脱力感と、同時に襲ってくる些細な罪悪感。毎朝繰り返されるこの行為に、彼は少しだけ後ろめたさを感じている。でも、止められない。止めようとしたことだって何度もある。だが、その度に、身体が勝手に反応してしまうのだ。

ショウは、いわゆる「ゆるふわ系男子」だ。見た目は優しくて穏やか、話し方も柔らかく、誰からも好かれるタイプ。大学では軽音楽サークルに所属し、ギターを弾いたり、仲間と音楽を楽しんだりしている。そんな彼には、誰もこの毎朝の秘密を知る者はいない。

シャワーを浴び、身支度を整える。鏡に映る自分を見つめながら、昨日の出来事を思い出す。サークル仲間との打ち上げ、少し飲みすぎてしまった帰り道、好きな先輩とすれ違ったこと… そんな些細な出来事が、今日の勃起に繋がっているのだろうか。

朝食はいつもと同じトーストとコーヒー。一人暮らしの小さなアパートのキッチンで、彼は静かに食事をする。今日の予定は、午前中は図書館でレポートの資料探し、午後はサークルの練習だ。ごく普通の大学生の一日。

しかし、この普通の日常の背後には、常に勃起という影が付きまとっている。授業中、図書館で勉強中、友人との会話中…  時折、突如として襲ってくるその感覚に、彼は内心で戦慄を覚える。周りの人は何も気づいていないだろうが、ショウ自身は、常に自分の身体の異常に気を取られている。

図書館では、周りの視線を気にしながらも、資料に集中しようと努める。だが、集中力が途切れるたびに、彼の意識は下半身へと向かう。静かな図書館の中で、勃起している自分の体に気づくと、彼は心臓がドキドキするのを抑えられない。トイレに駆け込み、そこで少しだけ処理する。

午後のサークル練習。ギターを弾いている最中にも、時折、身体が反応する。仲間たちは楽しそうに音楽を奏でているのに、ショウは自分の異常に気を取られ、演奏に集中できない時もある。

練習後、メンバーと夕食を食べる。楽しい会話の中で、彼はなんとか平常心を保とうとする。しかし、内心では、次の朝の勃起が既に心配になっている。

帰りの電車の中で、ふと、窓の外の景色を眺める。街の灯りが、夜の闇に輝いている。そんな光景を見て、ショウは自分の存在の小ささ、そして、この毎朝の勃起という、自分だけの秘密に、深い孤独を感じた。

彼は自分の状態が異常であること、そしていつかこの状態から抜け出したいと願っている。しかし、どうすればいいのか分からない。誰にも相談できない、この苦悩を抱えながら、ショウは今日も眠りにつく。

明日の朝も、きっと同じことが繰り返されるだろう。目覚めたら、秒でシコってた…。悔しいけれど、これが日常。ゆるふわ系男子ショウの、誰も知らない、秘密の朝。彼の心には、この毎朝の行為への葛藤と、それを誰にも打ち明けられない孤独が、深く刻み込まれている。

もしかしたら、彼はこの秘密を抱えたまま、大人になっていくのかもしれない。しかし、彼の心の奥底には、いつかこの呪縛から解き放たれる日を夢見ている、小さな希望の光が灯っている。  その光は、まだ微弱で、はかないものだが、確実に存在している。そして、いつか、その光は大きな炎となり、彼をこの暗闇から救い出すかもしれない。  それは、いつの日か、彼自身が気づく、小さな変化から始まるのかもしれない。