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## 真夜中のシルク

夜の帳が下り、街の灯りが宝石のように瞬き始めた頃、私の心は静かな期待感で満たされていた。仕事から帰宅した夫、健一の姿を待っていた。彼は、いつもピシッと糊の効いた白いYシャツに身を包み、その姿は私にとって何よりの魅力だった。

「ただいま」

玄関のドアが開く音に、私はリビングから駆け寄った。健一はいつものように、無印良品の白いYシャツにスラックスという、シンプルながらも清潔感のある格好だった。しかし、そのシンプルな装いの中に、彼は隠しきれない大人の色香を漂わせていた。特に、彼の胸元を強調するYシャツのシルエットは、私をいつもドキドキさせた。

「おかえりなさい、健一さん」

私は微笑み、彼のネクタイをそっと緩めた。仕事の疲れが滲む彼の横顔に、愛おしさが募る。

「疲れただろう？先にお風呂にする？」

「いや、まずは君に会いたくてね」

健一はそう言って、私の肩に手を回した。彼の指先が、私の肩越しにYシャツの襟元に触れる。その瞬間、私は無意識に息を呑んだ。

「…健一さん？」

「今日の君は、一段と綺麗だな」

彼はそう言って、私の腰に手を回し、そっと引き寄せた。私の身体が彼の胸に触れる。彼のYシャツ越しに、硬く隆起した胸板の感触が伝わってくる。その温度に、私の身体も熱を帯び始める。

「でも、そのYシャツ、脱がせたくはないんだ」

健一の言葉に、私はドキッとした。いつもは、帰宅すればすぐにリラックスできるよう、彼のYシャツを脱がせてあげることが多かった。でも、彼の視線は、今、私の身体を優しく撫でるように、私の着ているワンピースの上から、そのシルエットをなぞっていた。

「…どうして？」

「だって、君のその、Yシャツがよく似合う姿が、たまらなく好きなんだ」

彼の言葉は、甘く、そして少しだけ意地悪だった。私は、今日、健一の好みに合わせて、少しゆったりとした、けれども胸元が強調されるデザインのワンピースを選んでいた。そして、その下には、あえて何も身につけていなかった。

「…私だって、健一さんのYシャツ姿、大好きですよ」

そう言って、私は彼のYシャツのボタンに指をかけた。しかし、健一は私の手をそっと包み込んだ。

「今日は、このままで。君の肌に、このYシャツが張り付くのを楽しみたい」

彼の言葉に、私はさらに胸が高鳴った。彼の指先が、私のワンピースの裾に触れる。そして、ゆっくりと、しかし確実に、その裾をずり上げていく。私の素肌が露わになり、夜の空気に触れる。

「…健一さん、私…」

「大丈夫。君の熱は、ちゃんと伝わってくるから」

健一はそう言って、私のワンピースをさらにたくし上げた。そして、私の下半身にも、彼の熱い視線が注がれる。その視線だけで、私の身体は熱い波に包まれるようだった。

「今日はお風呂で、君の柔肌に、このYシャツが纏わりつくのを、じっくり堪能させてもらうよ」

彼の言葉に、私は身を任せるしかなかった。健一は、私のワンピースをさらにたくし上げ、私の腰まで覆っていたYシャツを、ゆっくりと、そして大胆に、私の身体から剥がしていく。その布地が、私の肌を撫でる感触が、たまらなく官能的だった。

「…あ…」

Yシャツが私の肩から滑り落ち、床に落ちる。しかし、その直前、健一は私の身体を抱き寄せ、そのままバスルームへと歩き出した。

バスルームには、湯気が満ちている。健一は、私を浴槽の縁に座らせ、そして、自分は私の前に立ち、あの白いYシャツを、そのまま羽織っていた。ノーブラの私と、Yシャツ姿の健一。その光景は、まるで絵画のようだった。

「君の身体は、本当に綺麗だ」

健一はそう言って、私の素肌を優しく撫でた。彼の指先は、私の胸元から、ゆっくりと腹部へと滑り落ちる。そして、その指先が、私の肌に吸い付くかのような感触を、私に伝えてくる。

「…健一さん…」

「このYシャツが、君の肌に触れる感触が、たまらなく好きだ。布地の冷たさと、君の熱さが混ざり合う感覚…」

彼はそう言って、私の身体にさらに近寄る。そして、彼のYシャツの袖が、私の肌に触れる。その冷たい布地が、私の熱い肌に纏わりつく。まるで、互いの体温を確かめ合うかのように、その布地が、私たちの身体の線を描き出していた。

「ローション、持ってくるね」

健一はそう言って、私から離れ、棚からローションボトルを取ってきた。そして、そのローションを、私の肌に、そして彼のYシャツにも、優しく塗り広げていく。

「いくよ？」

彼の言葉に、私は頷いた。健一は、ローションで滑りやすくなった私の身体に、そっと手を添える。そして、その手が、Yシャツ越しに、私の胸元に触れる。

「…あ…！」

ローションで滑りが良くなったYシャツの生地が、私の肌に張り付く。その感触が、ダイレクトに私の身体に伝わってくる。Yシャツの柔らかさと、私の柔らかな肌、そしてその下にある、健一の熱い身体。それらが、一体となって、私を官能的な世界へと誘う。

「君の身体の線が、このYシャツ越しに、すごくよく見える」

健一の声は、低く、そして熱を帯びていた。彼は、私のYシャツの襟元を、さらに広く開かせ、その隙間から、私の胸元を覗き込む。そして、その視線は、私の乳首へと吸い寄せられる。

「…健一さん…」

私は、その熱い視線に、身を任せる。健一は、ローションで滑りやすくなったYシャツの裾を、ゆっくりと、そして大胆に、私の身体から剥がしていく。その布地が、私の肌を撫でる感触が、たまらなく快感だった。Yシャツが、まるで私の肌の一部になったかのように、滑らかに、そして官能的に、私たちの身体に纏わりつく。

「このYシャツが、君の肌に張り付く感覚…たまらないな」

健一は、Yシャツの生地越しに、私の胸を優しく包み込んだ。その瞬間、私の身体は、熱い波に包まれるようだった。Yシャツの冷たさと、ローションの滑らかさ、そして健一の熱い手が、三位一体となって、私を極限の快感へと導いていく。

「もっと…」

私の声は、かすれていた。健一は、私の言葉に応えるように、さらに私を抱きしめる。Yシャツの生地が、私たちの身体の間に挟まれ、その感触が、さらにダイレクトに伝わってくる。身体の線や、肉体感覚が、映像美のように、私の意識の中に鮮明に焼き付いていく。

「君の全てを、このYシャツ越しに感じさせてくれ」

健一の言葉は、命令であり、そして甘い囁きだった。私は、その言葉に、身を任せる。Yシャツが、まるで私たちの愛を包むシルクのヴェールのように、私たちの身体に纏わりつき、その官能的な戯れを、さらに深めていく。

湯気が立ち込めるバスルームで、私たちの愛は、静かに、そして熱く、燃え上がっていた。Yシャツという、一枚の布が、私たちの肉体感覚を研ぎ澄まし、互いの存在を、より強く、より鮮明に感じさせてくれる。この、真夜中のシルクに包まれた時間は、私にとって、何よりも甘美で、そして忘れられないものとなるだろう。