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## 白夜のアイスクリーム

凍てつく風が吹き荒れる北の国、ノルスク。切り立ったフィヨルドに沿って点在する小さな村の一つ、ヴェストマルカで、ヨナスとリーフは出会った。

ヨナスは村の唯一の雑貨屋を営む男だった。30代半ば、日に焼けた肌に粗野な顔立ち。寡黙で無愛想に見えるが、村人からの信頼は厚い。一方、リーフは旅人だった。都会の喧騒に疲れ、心機一転を求めてこの地にやってきたのだという。20代後半、都会的な洗練された雰囲気を持つ彼は、ヨナスの無骨さとは対照的だった。

出会いは、ヨナスの店だった。リーフは慣れない手つきで薪ストーブ用の薪を買い求め、ヨナスは無言でそれを手渡した。その時、二人の指先が触れ合った。一瞬、時間が止まったかのように感じたのは、きっと気のせいではない。

それからというもの、リーフは毎日のようにヨナスの店に通うようになった。特に用事がなくても、店先に佇み、ヨナスの作業を眺めている。最初は戸惑っていたヨナスも、いつしかリーフの存在を当たり前のように感じるようになっていた。

春の訪れは遅く、雪解け水が冷たい風と共に吹き付ける毎日だった。そんなある日、リーフはヨナスにアイスクリームを差し出した。ノルスクでは珍しい輸入品のアイスクリームだった。

「ヴェストマルカには、まだ春は来ていないからね。せめて、口の中に春を運ぼうと思って」

リーフは微笑んだ。ヨナスは無言でそれを受け取った。

二人でアイスクリームを分け合った。甘く冷たい味が、二人の間に流れる緊張を和らげていく。

「美味しいか？」

リーフが尋ねた。ヨナスは小さく頷いた。

その日の夕食後、リーフはヨナスの家を訪れた。薪ストーブの火が暖かく部屋を照らしている。

「ヨナスの家は暖かいね」

リーフはそう言って、ストーブの側に腰を下ろした。

ヨナスは何も言わずに、リーフの向かいに座った。沈黙が部屋を満たす。

リーフは意を決したように口を開いた。

「ヨナス、君のことが…」

言いかけた言葉を、ヨナスは指で制した。そして、リーフの手を取り、自分の唇に当てた。

驚いたように目を見開くリーフ。ヨナスはゆっくりとリーフの唇を舐めた。甘いアイスクリームの味がした。

「どんな味だ？」

ヨナスは低く囁いた。リーフは息を呑み、ヨナスの肩に手を添えた。

二人の間には、言葉はいらなかった。求め合うように抱きしめ合い、互いの体温を感じる。

その夜、二人は初めて結ばれた。凍てつく北の国で、互いの温もりを求め、愛し合った。

**メイキング**

撮影は、ヴェストマルカの美しい景色を背景に行われた。フィヨルドを見下ろす高台、白樺の林、そしてヨナスの質素な家。

ヨナス役の俳優、エリックは、寡黙で無愛想な男の内面に秘めた情熱を演じきった。リーフ役の俳優、クリストファーは、都会的な洗練さと、孤独を抱える青年の繊細さを表現した。

アイスクリームのシーンは、何度もテイクを重ねられた。特に、ヨナスがリーフの唇を舐めるシーンは、監督のこだわりが強く、様々な角度から撮影された。

「もっと、情熱的に。でも、乱暴にならないように」

監督は、エリックに細かく指示を出した。クリストファーは、少し照れくさそうに微笑んだ。

二人の俳優は、撮影期間中、ヴェストマルカに滞在し、地元の人々と交流することで、役柄への理解を深めたという。

「ノルスクの自然は、本当に美しい。この風景の中で、二人の男が愛し合う姿を表現できたことは、僕にとって大きな喜びだ」

エリックはそう語った。

クリストファーは、「リーフという役を通して、自分の内面にある孤独と向き合うことができた。ヨナスとの出会いは、彼にとって救いだったと思う」と語った。

**（本編のカラミと射精シーンは、ごく一部のみ収録です。ご承知の上ご覧ください。本編は当サイトに別途配信中です）**

**（省略）**

翌朝、ヨナスはリーフの寝顔を見つめていた。穏やかな寝息を立てるリーフの顔は、どこか安堵しているようだった。

ヨナスは、リーフの髪をそっと撫でた。

「どこにも行かないでくれ」

ヨナスは心の中で呟いた。

その日の午後、リーフはヨナスの店を手伝った。ぎこちない手つきながらも、真剣に作業に取り組むリーフの姿は、ヨナスにとって新鮮だった。

夕食は、二人で手作りしたシチューだった。暖炉の火を囲み、静かに食事をする。

「美味しい」

リーフは微笑んだ。ヨナスも小さく笑った。

食後、二人は星空を見上げた。凍てつくような寒さの中で、無数の星が輝いている。

「あんなにたくさんの星があるんだね」

リーフはそう言って、ヨナスの肩に寄り添った。

ヨナスはリーフを抱き寄せ、温かい吐息を首筋に吹きかけた。

「君がいれば、寒くない」

ヨナスは囁いた。

リーフはヨナスの胸に顔を埋め、静かに目を閉じた。

二人の男の真ん中で、確かに脈打つものがあった。それは、愛と呼ぶにはまだ拙い、希望にも似た感情だった。

北の国に、短い夏が訪れようとしていた。ヴェストマルカにも、ようやく春が来るだろう。そして、二人の男の物語は、まだ始まったばかりだった。