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菜緒とさくらは、同じ大学の経済学部に通う親友同士。優等生タイプの菜緒と、明るく社交的なさくらの組み合わせは、キャンパスでも目を引く存在だった。ある日、街中でスカウトされ、AV出演を提案された。最初は戸惑いを隠せない二人だったが、制作会社の担当者、落ち着いた物腰の男性・山田さんの丁寧な説明と、提示された高額なギャランティに心が揺らいだ。

「もちろん、強制は一切ありません。ご自身の意思で、納得の上で参加していただきたいと思っています。撮影内容についても、事前にしっかりと打ち合わせを行い、ご希望に沿えるよう最大限努めます。」山田さんの言葉は、不安をいくらか和らげてくれた。

二人で何度も話し合った結果、将来の学費や生活費の足しになればと、出演を決意した。しかし、撮影当日、スタジオの雰囲気は想像していたものとは全く違っていた。緊張で固まっている二人に、山田さんは優しく声をかけた。「大丈夫だよ。緊張する気持ちはよくわかるけど、まずはリラックスしてね。好きな音楽でも聴いてみて。」

メイクルームで、スタイリストからヘアメイクを受けながら、菜緒は自分の選択を後悔しているような気がした。さくらは、多少の緊張はあるものの、むしろ好奇心の方が勝っていた。撮影が始まり、監督から指示が出される。最初は、普通の恋愛シチュエーションのシーン。二人とも、演技経験は皆無だったが、監督の的確な指導と、周りのスタッフの温かいサポートのおかげで、なんとか撮影を進めることができた。

しかし、後半はSMシーンへと移行していく。事前に説明は受けていたものの、実際に現場で指示を受けるにつれて、菜緒の恐怖は増していった。目隠しを装着され、何も見えない状態での撮影。初めて触れられる肌の感触、そして、予想だにしなかった痛みに、菜緒は悲鳴を上げた。「痛い…やめて…」と涙ながらに訴える菜緒に、山田さんはすぐに撮影を中断した。

「菜緒さん、大丈夫ですか？無理強いはしません。休憩しましょう。」山田さんの優しい言葉に、菜緒は安堵の涙を流した。さくらは、菜緒を励まし、心配そうに寄り添った。しばらく休憩の後、菜緒は自分の限界を山田さんに伝えた。

「もう…無理です。これ以上はできません。」

山田さんは、菜緒の言葉を真剣に受け止め、残りの撮影内容を大幅に変更した。菜緒の希望を最大限に尊重し、無理強いをせずに撮影を進めていった。一方、さくらは、当初の予定通り、SMシーンに挑戦することに。最初は戸惑いを見せていたさくらだったが、スタッフの細やかな配慮と、菜緒の応援もあり、徐々に緊張が解けていった。

「目隠しは外さないで…このほうが大胆になれるから」というスタッフの提案に、さくらは同意した。目隠しによって視覚情報が遮断されたことで、他の感覚が研ぎ澄まされた。肌に触れる感触、そして、自分の身体の変化を、より鮮明に感じることができた。初めて経験する快感に、さくらは言葉にならないうめき声を上げた。

撮影後、菜緒とさくらは、互いに抱き合い、安堵の気持ちで満たされた。当初の不安や恐怖は、スタッフの温かいサポートと、二人の強い絆によって乗り越えられたのだ。高額なギャランティを得たことはもちろん、それ以上に、友情の深まり、そして自分自身の新たな一面を発見できた貴重な経験となった。

後日、二人で食事をしていると、菜緒はさくらに言った。「あの時、怖かったけど…あの経験は、私の人生にとって、とても大切なものになった気がする。」さくらもそれをうなずいた。「うん。菜緒と一緒だったから、乗り越えられたよ。私たち、強くなったよね。」

二人の笑顔が、未来への希望に満ち溢れていた。AV出演という、社会通念上ではデリケートな選択をした二人だったが、その経験は、二人の人生を大きく変える転換点となったのだ。それは、決して簡単な道ではなかったが、友情と、周りの人々の支えによって、彼女たちは困難を乗り越え、成長を遂げたのである。  そして、この経験は、彼女たちが今後の人生を歩む上で、大きな力となるだろう。