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## 太陽と潮風と、はじける鼓動

夏の太陽が容赦なく照りつける。砂浜に打ち寄せる波音は、まるで心臓の鼓動のように高鳴っていた。ここは、湘南の海。夏真っ盛りの週末は、老若男女問わず、皆、開放的な気分で海に繰り出している。

「あー、焼けたー！」

彼女の声に、僕の視線は自然と吸い寄せられた。水色のビキニに身を包んだ彼女は、まるで夏そのものを体現しているかのようだった。太陽の光を浴びて輝く肌、そして、その胸元。控えめながらも、確かな存在感を放っていた。彼女は、僕が「美乳ちゃん」と心の中で呼んでいた一人だ。

「もう、日焼け止め塗った？　私、まだだけど。」

彼女は、隣にいた友人に話しかけながら、軽やかに砂浜を歩く。その友人こそ、僕が「巨乳ちゃん」と心の中で呼んでいた存在だ。大胆なピンクのビキニは、彼女の豊かな胸元を隠すことなく、むしろその魅力を最大限に引き出している。太陽の下で、そのシルエットは海辺の風景に鮮やかな彩りを添えていた。

「全然塗ってないよー！　このまま焼いちゃお！」

彼女の声は、波音にも負けないほど元気で、そしてどこか挑発的だ。そんな二人が、僕から少し離れた場所で、濡れた髪を振り乱しながら笑い合っている。その姿は、まさに夏の開放感そのものだった。

「おい、いつまで見てんだよ。」

突然、背後から声をかけられた。振り向くと、そこには大学の友人、健太が立っていた。彼は、いつものようにラフなサーフパンツ姿だ。

「いや、なんか、すごいなと思って。」

思わず口にした僕の言葉に、健太はニヤリと笑う。

「あー、あの二人か。確かに、今年の夏は当たり年だな。」

健太の視線も、あの二人を追っている。彼の悪戯っぽい笑顔に、僕もつられて笑ってしまった。

「でもさ、あんな二人組、どうやって声かけんの？　なんか、オーラが違うっしょ。」

僕がためらいを口にすると、健太は肩をすくめた。

「そんなこと言ってたら、夏が終わっちまうぞ。ほら、夏は勢いだよ、勢い！」

健太はそう言って、僕の背中をドンと押した。その勢いに流されるまま、僕の視線は再び、あの二人組へと向けられる。

「でも、なんて話しかけたらいいんだよ。」

「そんなの、単純だよ。海を楽しんでるんだから、海の話しろよ。」

健太の言葉に、僕は少しだけ勇気をもらった。確かに、僕も海に来たのだ。この素晴らしい夏の一日を、ただ眺めているだけなんて、もったいない。

「よし、行ってみるか。」

僕がそう決意した時、彼女たちがこちらに歩いてくるのが見えた。潮風が彼女たちの髪をなびかせ、水滴がきらめいている。あの美乳ちゃんと、巨乳ちゃん。二人とも、僕たちの方を見ているような気がした。

「あの、すみません。」

意を決して声をかけた。彼女たちが、僕たちのほうに顔を向けた。美乳ちゃんは、少し首を傾げるような仕草で、「はい？」と応える。巨乳ちゃんは、大きく目を見開いて、僕たちをじっと見つめていた。

「あの、もしよかったら、一緒にビーチバレーでもしませんか？」

僕がそう言うと、健太がすかさず付け加える。

「俺たち、二人でやってるんですけど、三人目と四人目が足りなくて。」

彼女たちは、顔を見合わせた。一瞬の沈黙。僕の心臓は、波音よりも激しく打っていた。

「ビーチバレー？　いいですね！」

先に口を開いたのは、美乳ちゃんだった。彼女の笑顔は、太陽の光よりも眩しかった。

「えー、私、そんなに上手くないけど大丈夫かな？」

巨乳ちゃんが、少し不安そうに言う。しかし、その表情すらも、まるで計算されているかのようだ。

「全然大丈夫ですよ！　楽しければそれでいいんです。」

僕がそう言うと、健太が力強く頷いた。

「そうそう！　何より、みんなで楽しむのが一番だから！」

こうして、僕たちは四人一組でビーチバレーをすることになった。彼女たちの名前は、美乳ちゃんは「さくら」、巨乳ちゃんは「あゆみ」と名乗った。

砂浜を駆ける。ボールを追いかける。笑い声が、太陽の下で弾ける。さくらの軽やかな動き、あゆみのダイナミックなプレー。二人とも、プレイ中は真剣な表情を見せながらも、時折見せる笑顔が、僕たちの心を掴んで離さない。

「ナイスサーブ！」

健太がさくらのプレーを称賛する。さくらは、照れたように「ありがとう！」と応える。その時、彼女の胸元が、わずかに揺れた。

「うわー、すごい！　あゆみちゃんのレシーブ、全然ボールが落ちない！」

僕が感嘆の声を上げると、あゆみは得意げな笑みを浮かべる。彼女の豊かな胸は、ボールを弾き返すたびに、大きく上下に揺れ動いていた。その光景は、僕の視線を釘付けにする。

ゲームが進むにつれて、僕たちの距離は急速に縮まっていった。汗で濡れた肌、息切れする声、そして、時折交わされる言葉。どれもが、夏の特別な思い出となっていく。

「ねえ、この後、どうする？　もしよかったら、一緒に海で泳がない？」

さくらが、僕にそう言った。彼女の言葉は、まるで僕を誘っているかのようだ。

「うん！　私も泳ぎたい！」

あゆみも、それに賛同する。僕と健太は、顔を見合わせた。この夏を、この二人と一緒に過ごしたい。そう思わずにはいられなかった。

「いいね！　じゃあ、ちょっと休憩したら、海に入ろう！」

健太が、僕の気持ちを代弁するかのように、快諾した。

海に入る。潮水が肌を撫でる感覚が、心地よい。さくらは、小柄ながらも、軽やかに波を乗りこなしている。その水着姿は、さらに彼女の魅力を引き立てていた。一方、あゆみは、その豊かな胸を揺らしながら、力強く泳いでいる。水しぶきが、彼女の健康的な美しさを際立たせていた。

「ちょっと！　何してんのよ！」

突然、あゆみが僕の腕を掴んだ。見ると、彼女は僕の顔に、じゃれるように水をかけようとしている。

「わっ、なんだよ！」

僕も、負けじと水をかけ返す。さくらも、健太に水をかけようとしている。あっという間に、海は僕たちの笑い声と水しぶきで満たされた。

太陽が傾き始め、空がオレンジ色に染まる頃、僕たちは砂浜に戻っていた。肌は潮風と太陽で、心地よく火照っている。

「あー、楽しかったー！」

さくらが、満足そうに息を吐く。

「ほんと、最高の一日だったね！」

あゆみも、満面の笑みで同意する。その笑顔は、夕焼けにも負けないほど輝いていた。

「あのさ、もしよかったら、この後、近くで打ち上げしない？」

健太が、あゆみにそう話しかけた。あゆみは、少し頬を赤らめながら、健太を見つめる。

「え、打ち上げ？　でも…」

その時、さくらが僕に微笑みかけた。

「いいじゃん、二人とも。せっかくこんなに楽しかったんだし。」

さくらの後押しに、あゆみは観念したように頷く。

「うん、いいよ。でも、あんまり遅くならないようにね。」

僕たち四人は、そのまま、近くの海の家へと向かった。ビールを片手に、今日の出来事を語り合う。さくらの可愛らしいエピソード、あゆみの豪快な話。そして、時折、二人の胸元が、会話の合間に、僕の視線を奪う。

夏の勢いというのは、本当にすごい。初対面だったのに、まるで昔からの友達のように、僕たちは打ち解けていた。そして、この夜は、まだ始まったばかりだ。

「もう、酔っぱらっちゃったかもー。」

さくらが、冗談めかして言う。その声は、どこか甘えてくるような響きを持っていた。

「私も、ちょっと酔っちゃったかも。」

あゆみも、健太の肩に寄りかかるようにして、そう呟く。

僕と健太は、顔を見合わせた。この夜は、まだ僕たちの知らない何かに向かって、加速していこうとしていた。太陽と潮風、そして、鼓動の高鳴り。夏の勢いは、僕たちをどこへ連れて行くのだろうか。この一夜限りの出会いが、特別な思い出になることは、もう、疑いようがなかった。