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## 禁断の扉

茜色の夕陽が、古びたアパートの窓ガラスに反射して、部屋の空気を鈍く染めていた。大学生の佐倉葵は、大学の課題に追われ、溜まった洗濯物と格闘していた。彼女は、どちらかというと控えめで、人見知りな性格だった。新しい環境に慣れるのに時間がかかるタイプで、大学に入ってからも、クラスメイトと深く関わることは少なかった。

そんな葵の唯一の話し相手は、幼馴染の美咲だった。美咲は葵とは正反対で、明るく社交的、そして好奇心旺盛な性格だった。いつも葵を引っ張り出し、新しい刺激を与えてくれる存在だった。

その日の夕方、美咲がいつものように葵の部屋にやってきた。手には、見慣れない雑誌が数冊あった。

「ねえ、葵。ちょっと面白いもの見つけちゃったんだ」

美咲は雑誌を葵の前に広げた。それは、表紙に刺激的な写真が載っている、いわゆる「アダルト雑誌」だった。葵は、そんな雑誌を手に取ったこともなかったため、戸惑いを隠せなかった。

「え、これ…何？」

「ちょっと、すごいんだよ。なんか、色々な…そういうの、載ってるんだ」

美咲は、言葉を選びながらも、興奮した様子で雑誌の内容を説明し始めた。葵は、話を聞いているうちに、顔が赤くなっていくのを感じた。今まで、性的なことについて考えたこともなかったわけではない。しかし、それはあくまで漠然としたもので、具体的なイメージを持つことなどなかった。

「でね、葵。この雑誌に載ってる人たちって、みんな普通の女の子なんだって。なんか、色々な事情があって、そういう世界に入っちゃうらしいんだ」

「え…普通の女の子が？ そんなこと…」

葵は、信じられないという表情で美咲を見た。

「そうなのよ。でね、もっとすごいのが、『スマタ』って知ってる？」

美咲は、いたずらっぽく笑いながら、葵に尋ねた。葵は、その言葉を聞いたこともなかった。

「スマタ？ 何それ？」

「あはは、知らないでしょ？ これ、すごいのよ。なんかね、『スマタ』っていうのを…」

美咲は、雑誌を指差しながら、さらに刺激的な説明を続けた。葵は、美咲の話を聞きながら、体中に熱がこもっていくのを感じた。それは、興奮なのか、それとも恥ずかしさなのか、自分でもよく分からなかった。

「え～…そんなことしたら、ダメだよ…」

葵は、か細い声でそう言った。しかし、その声には、拒絶の響きよりも、どこか好奇心が混じっているような気がした。美咲は、葵の反応を見て、さらに面白がった。

「でもね、葵。みんな最初はそう言うんだって。でも、一度『スマタ』を体験すると、もう…」

美咲は、言葉を濁しながら、意味深な笑みを浮かべた。葵は、美咲の話に引き込まれそうになる自分に気づいた。それは、未知の世界への誘いであり、禁断の扉が開かれようとしている予感でもあった。

数日後、葵は、美咲に誘われるまま、ある場所へと向かっていた。それは、街の片隅にある、派手な看板も出していない、古びたビルだった。美咲は、葵に「ちょっとだけ、面白いものを見せてあげる」と言っていた。葵は、内心では不安でいっぱいだったが、美咲の勢いに押され、断ることができなかった。

ビルの中は、薄暗く、独特の匂いがした。案内された部屋は、思ったよりも広く、いくつかの撮影機材が並んでいた。そして、部屋の中央には、見慣れない器具が置かれていた。美咲が、先ほど雑誌で説明していた「スマタ」らしきものだった。

「ほら、葵。これが『スマタ』だよ」

美咲は、葵の腕を引っ張り、器具の前に立たせた。葵は、恐る恐る器具に目をやった。それは、想像していたよりも、もっと直接的で、官能的な形をしていた。

「え…これ、私に…？」

葵は、声が震えるのを感じた。美咲は、葵の顔を見て、楽しそうに笑った。

「大丈夫、大丈夫。ちょっとだけだから。それに、きっと葵も、初めての体験にドキドキすると思うよ」

「でも、私…そういうの、全然…」

葵は、必死に抵抗しようとした。しかし、美咲は、葵の抵抗をものともせず、葵を器具へと促した。葵は、抵抗する力も失い、まるで操り人形のように、美咲の意のままに動かされた。

そして、葵は、初めて「スマタ」を体験することになった。それは、想像を絶する感覚だった。恥ずかしさ、恐怖、そして、それらを上回る、未知の快感。葵の体は、経験したことのない刺激に、激しく反応した。

「う…っ！」

葵の口から、思わず声が漏れた。その声は、自分でも驚くほど、興奮に満ちていた。美咲は、葵の様子を見て、満足そうに頷いた。

「ほら、言ったでしょ？ 葵も、意外とこういうの、好きみたいよ」

美咲は、葵の耳元で囁いた。葵は、恥ずかしさで顔を真っ赤にした。しかし、体の奥底から湧き上がる、抗いがたい衝動を感じていた。

その日を境に、葵の日常は、少しずつ変わっていった。美咲は、葵を連れ出し、様々な「経験」をさせた。それは、葵にとって、刺激的でありながらも、混乱の連続だった。

「スマタ」の快感に、葵は抗えなくなっていた。それは、理性では抑えきれない、本能的な欲求だった。そして、美咲は、葵をさらに深い世界へと誘っていった。

ある日、美咲は、葵に、さらに衝撃的な提案をした。

「葵、ねえ。もっとすごい世界があるんだよ。この雑誌に載ってるみたいに、私たちも、あの世界に入ってみない？」

美咲が指差したのは、葵が初めて見た、アダルト雑誌だった。葵は、その言葉を聞いて、息を呑んだ。

「え…？ AVデビュー…？」

「そうだよ。葵なら、きっと人気者になれると思うんだ。だって、葵のあの反応、すごいもん」

美咲は、葵を褒め称えた。葵は、美咲の言葉に、戸惑いと、そして、かすかな期待を感じていた。それは、好奇心と、自己肯定感、そして、未知の世界への憧れが入り混じった、複雑な感情だった。

「でも…私、そんなこと…」

葵は、まだ躊躇していた。しかし、美咲は、諦めなかった。

「大丈夫。私が全部教えてあげるから。それに、葵も、きっと新しい自分を見つけられるよ」

美咲の言葉は、葵の心の奥底に、静かに響いた。葵は、美咲の顔を見つめた。その瞳には、確信と、そして、葵を誘い込むような、強い光があった。

葵は、揺れる乙女心と、エロに対する好奇心の間で、激しく葛藤していた。それは、理性と本能の戦いであり、未知の世界への誘惑との戦いでもあった。

そして、葵は、美咲の言葉に、抗えなくなっていた。彼女の無垢な顔には、戸惑いと、そして、抗いがたい好奇心が交錯していた。揺れる乙女心と、芽生えたエロへの好奇心。その顔が、これから始まる、彼女たちの「不本意なAVデビュー」の、何よりも必見な瞬間だった。

彼女たちの物語は、まだ始まったばかりだった。禁断の扉は、ゆっくりと、しかし確実に、開かれようとしていた。