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## 酔いどれの夜と、禁断の蜜

会社の忘年会。一年間の疲れを労い、そして来年への期待を胸に、参加者たちは終始賑やかだった。華やかな照明、けたたましい笑い声、そして無限に注がれるアルコール。その渦中にいたのは、営業部のエース、佐藤美咲（28歳）だった。彼女は仕事では誰からも一目置かれる存在だが、プライベートではやや不器用で、恋愛はいつも中途半端な終わり方をしてしまう。

その日も、上司である田中部長（45歳）から「美咲、来年も頼むぞ！」と、大げさなほどに肩を叩かれ、勢い余ってワインをこぼされた。少し気まずくなったが、周りの賑やかな雰囲気に紛れて、その場は収まった。

二次会は、田中部長が予約した、会員制の高級バーへと移った。落ち着いた雰囲気の中、美咲は気づけば、田中部長と二人きりになっていた。周りの雑踏とは打って変わり、静寂が二人の間を支配していく。

「美咲、実は前から話したかったことがあるんだ」

田中部長は、普段の威圧感とは異なる、柔らかな表情で語り始めた。美咲は、少し緊張しながらも、彼の言葉に耳を傾けた。彼は、美咲の仕事ぶりへの賞賛、そして、彼女の将来への期待を語った。その言葉の一つ一つに、美咲は、これまで誰からももらったことのないほどの深い信頼を感じた。

酒の力も手伝って、美咲は普段なら決して口にしない、仕事の悩みや、恋愛の失敗談を打ち明けた。田中部長は、静かに聞き入れ、時には温かい言葉を添えてくれた。二人の距離は、急速に縮まってきた。

気づけば、バーは閉店の時間となっていた。タクシーを拾うため、二人並んで歩いていると、田中部長が突然、美咲の手を握った。美咲は驚き、一瞬体を硬直させた。しかし、彼の温かい手の感触と、彼の言葉から伝わってくる優しさに、抵抗する気力は消え失せていた。

タクシーの中で、田中部長は美咲に、今まで抱いていた想いを告白した。それは、仕事仲間としての尊敬、そして、女性としての魅力への憧れだった。美咲は、彼の言葉に驚き、そして、戸惑いを隠せなかった。

ホテルに到着すると、田中部長は美咲に、優しくキスをした。それは、まるで、初めてのキスのような、甘く、そして、少し苦いキスだった。美咲は、彼の腕の中に身を委ね、次第に、意識が朦朧としてきた。

ホテルの部屋の中。柔らかな照明に照らされた空間で、二人の距離はさらに縮まっていた。田中部長は、美咲の服をゆっくりと脱がせていく。美咲は抵抗する素振りを見せながらも、彼の行動を拒むことはできなかった。

ショーツの中に、彼の指が侵入してきた。最初は痛みと驚きを感じたが、次第に、それは心地よい刺激に変わっていった。美咲は、抑えきれないうめき声を漏らした。

そして、その時、美咲は、かつての恋人の姿を、田中部長の顔に重ねていたことに気づいた。元恋人との関係は、未練を残すままに終わっていた。その未練が、田中部長への抵抗を薄れさせ、彼の行動を受け入れてしまっていたのだ。

「気持ちいい…」

美咲は、震える声で呟いた。初めての経験、そして、抑えきれない快楽。彼女は、体の奥底から込み上げる快感に身を任せ、恍惚の表情を浮かべていた。

田中部長は、美咲の体を優しく抱きしめ、彼女の耳元でささやいた。

「奥さんのここが見たかったんです…」

彼の言葉は、美咲の心に深く突き刺さった。それは、単なる肉体関係ではなく、彼女の内面への深い理解を示す言葉だった。

夜が更け、朝が訪れる。二人だけの密室で、誰にも邪魔されることなく、彼らは深く結びついた。それは、酔いどれの夜に生まれた、禁断の蜜だった。美咲は、その夜の出来事を、複雑な気持ちを抱えながら、胸にしまい込んだ。それは、罪悪感と、同時に、拭いきれないほどの快感の記憶だった。

翌朝、会社に戻った美咲は、いつものように仕事に取り組んだ。しかし、彼女の心の中には、忘年会の夜、そして、田中部長との出来事が、深く刻み込まれていた。それは、彼女の人生に、新たな変化をもたらす、一つの転換点となったのだ。そして、彼女は、自分自身と、未来と向き合わなければならなかった。