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カメラの赤いランプが点滅する。レンズの向こうには、緊張した面持ちの青年、ゆうたがいた。20歳そこそこの彼は、いたって普通の大学生。今回、初めてのAV出演を決めたのだ。テーマは「いたって普通のオナニー」。しかし、これが思った以上に難航していた。

「……ダメだ、全然……」

ゆうたは汗ばんだ額をタオルで拭う。カメラマンの山田は、モニター越しにゆうたの苦戦を眺めていた。脚本に沿って、ごく自然なオナニーシーンを撮影するはずだった。しかし、ゆうたは一向に射精できない。時間だけが過ぎていく。

「もう一回、頑張ってみようか」

山田の声に、ゆうたは小さく頷いた。しかし、何度挑戦しても結果は同じだった。ゆうたはついに限界に達した。

「すみません…射精できません！」

ゆうたは声を震わせながら叫んだ。撮影は中断された。山田は困惑していた。初めての出演者で、緊張しているのは理解できる。しかし、ここまで全く反応がないのは予想外だった。

山田は、数日前に行われたインタビューの言葉を思い出した。「僕は、女の人に責められるAVが好きなんです。あの、力強い感じがすごく興奮するんですよね」

ゆうたは、ノンケだと自称していた。しかし、その発言は山田の心に引っかかっていた。もしかして、彼はただのノンケではないのか？ドM気質を隠しているのではないのか？

山田は、ひらめいた。撮影を中止するのではなく、方向転換するのだ。ゆうたの言葉、そして彼の表情、仕草、全てがその仮説を裏付けていた。

「ゆうた君、ちょっと待ってくれる？」

山田はゆうたに新しい脚本を提案した。それは、完全に趣向を変えたものだった。普通のオナニーシーンは完全に捨て去られる。代わりに用意されたのは、拘束と屈辱。

ゆうたは戸惑いを隠せない顔をしていたが、山田の熱意に押されて、結局は承諾した。

撮影は再開された。しかし、今度は全く違う雰囲気だった。ゆうたは、床に仰向けに寝かされ、口にはガムテープが貼られた。手足は太い野球のバットでしっかりと固定され、身動き一つ取れない状態にされた。

「……っ、はぁ……」

ゆうたの口元はガムテープで塞がれているため、言葉を発することはできない。しかし、彼の表情は、驚きと、そして徐々に高まる興奮を表していた。拘束された身体、抑えつけられた本能。それらが、ゆうたの内に秘められたドM性を解放し始めたのだ。

山田は、ゆうたの股間をゆっくりと触れ始めた。最初は戸惑っていたゆうただったが、次第に身体が反応し始めた。山田の手の動きが、ゆうたの秘めたる欲望を刺激していく。

「……んっ……」

絞り出すような小さな呻きが、ゆうたの身体から漏れた。その呻きは、ガムテープによってさらに増幅され、彼の身体全体を震わせる。

山田は、力強く、そして優しく、ゆうたの股間を揉み続けた。ゆうたの身体は、痙攣するように激しく動き始めた。そして、ついにその時が来た。

「……っ！あああああっ！」

ゆうたの身体は、激しく震え、大量の精液を噴出した。それは、まるで火山が噴火したかのようだった。拘束された状態での射精は、ゆうたにとって初めての体験だった。しかし、その快感たるや、想像をはるかに超えるものだった。

カメラは、その全てを捉えていた。ゆうたの絶頂の表情、そして身体から噴き出す白い液体。それは、もはや「普通のオナニー」とは呼べない、強烈な映像だった。

撮影後、ゆうたは放心状態だった。しかし、その顔には、満足感と、どこか未練のような表情が混じっていた。彼は、自分の隠された一面を発見したのだ。そして、その一面を、AVという形で表現したのだ。

山田は、ゆうたに軽く頭を下げた。「本当に、素晴らしい作品をありがとう」

ゆうたは、言葉を発することは出来なかったが、小さく頷いた。彼の目は、カメラの赤い光を反射し、輝いていた。それは、彼の新しい世界の始まりを告げる、一つの光だった。この作品は、彼の隠された欲望を解き放ち、そして、新たな自分へと導く、最初のステップとなったのである。